松戸校講師の芹川です。
読売ジャイアンツと日本ハムファイターズの日本シリーズがはじまっていますね。
シーズン、クライマックスシリーズを勝ち抜いてきた両者の試合は息詰まる展開ばかりです。私は野球部に所属していたわけではないんですが、気になってしまいます。
というわけで今日は野球の話題です。
敗戦処理投手という役割をご存知でしょうか。
試合が進み、相手と大きな点差ができてしまった。高校野球、クライマックスシリーズや日本シリーズであればそれでも点数が離されないようにエースや信頼出来る
リリーフを送ります。しかし、140試合以上行われるシーズンの試合では、良い投手ばかり使っていては疲労が溜まってしまい、今後勝てる試合を落としてしまう危険性が出てきます。そのような事態を避けるため「この試合はもうダメだろう」と監督が判断した際にマウンドに上がるのが敗戦処理です。
さて、この敗戦処理を担当する投手ですが、多くは経験の浅い若い選手や調子を落としている選手が担当します。ある意味捨て試合になるので選手はそれほど大きなプレッシャーがかからずにプレーすることができます。そして、そこで良い成績を納めれば監督に自分の力をアピールすることができます。スポーツにおいて試合は勝つことだけが目的になるわけではありません。将来を担う選手を育成することも重要な課題です。敗戦処理はそのような場にうってつけとも言えるのです。
多くの選手が敗戦処理を経験し実力を認められ、エースや大切な場面にリリーフやクローザーを担うようになります。
一方で、この敗戦処理に失敗するとチームとしては大きなダメージになります。
ただでさえ、チームが相手に押されている場面でいたずらに失点を重ねることはプラスにはなりません。チームの雰囲気は悪くなり、下手をすれば連敗につながる可能性もあります。負けるにしても良い負けと悪い負けがあり、敗戦処理はチームを良い負けに持っていく重要な役割もあるのです。
日本の野球では敗戦処理は若手の仕事とされています。しかし、数年前に日本のチームを率いていた外国人監督はこの逆を行いました。敗戦処理はベテランに任せ、期待する若手には点差が少ない重要な場面で投げさせました。
先ほど述べたように試合に負けるにしても連戦が続くシーズンでは負け方が重視されます。そこで、数多くの経験を重ね安定感にまさるベテランに敗戦処理を担当させる。そして、試合を必要以上に崩さないようにし後腐れのない敗戦にする。あわよくば試合の流れを変え勝利に導く。
一方で、見込みのある若手には試合を左右する重要な場面で投げさせる。大きなプレッシャーがかかる一方で、その試合勝つことが出来れば選手にとって大きな自信になります。自信は人を育てる上で重要なキーワードです。それを積極的に若手に経験させ、選手をそしてチームを育てていく。
もちろん、経験の浅い若手選手が失敗することもありました。勝てるはずの試合がたった一球で負け試合になってしまう。が、そんなときでさえベテランが黙って敗戦処理を行う姿に若手選手が「次は勝たなくては」と奮起する場面もあったようです。
この監督は低迷していたチームを立て直し、数年後には日本一に導きました。もちろん、選手の起用法だけでは試合に勝てません。日本一という結果は期待に応えづつけた選手たちの力です。ですが、この監督の考え方には考えさせられるものがあります。
明日以降も日本シリーズは続きます。
そこではクライマックスシリーズ同様、どちらのチームも万策を尽くすでしょう。最終戦ともなれば、エースがリリーフを行うなどの総力戦もあるかもしれません。そして、最大でも7戦しかない試合では敗戦処理といった役割は無いかもしれません。ですから、来年野球を見る機会があったら敗戦処理という役割にも注目してみてください。そこには将来を担うであろう期待の星、もしくは淡々と仕事をこなすいぶし銀がいるでしょう。
松戸校日記 [2012-10-31]
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